1. 母体となるのが、滑車のついた土台に、みんなで刻んだ大小300を超える日本の伝統工法の木組みのパーツを組み上げた構造。木材は、構造を作るための手段ではなく、木は思いのメタファーであり、自らの手で木を組むという行為が、この街の歴史に関連させた自分たちのストーリーを紡ぐという意味につながる。関わる人が違えば、作品自体の意味にも影響する。
2. その内側には、偏光板を通してのみ見ることができ、コアメンバーが持ち寄ったこの地域コミュニティを象徴する写真を編集した走馬灯のような映像
3. 「ふるさと、未来、夢」をテーマにした3つの問いかけに答えるための声の録音装置
4. そして、その吹き込まれた声が文字情報として記憶され、最終的に機械音に変換されることで、都市を象徴するかのごとく、不特定多数の声として街の中に放たれるサウンド・インスターレーション。
建築士事務所「株式会社みかんぐみ」を経て2013年独立。独立後は設計業務の他、全国各地で土地の文脈を生かした建築、プロジェクトに携わる。京都造形芸術大学非常勤講師(2014-2017)。2017年、株式会社メゾン一級建築士事務所を設立。
90年以上にわたり神社、仏閣、住宅などの建築物を造り続ける家業を引き継ぎ、その3代目として 20年の経験を持つ。日本の木造建築技術や文化を後世に伝えるために、国内各地でワークショップ、まちづくりの活動、デジタル建築なども手がける。