3年目をむかえたつむぐプロジェクトは、年間を通じた活動へと変化し、より具体的なテーマを掲げながら活動を広げていくことになりました。「街の移り変わり」「人の変化、成長」の両側面を兼ね備え、プロジェクトの狙いでもあるアートの視点から議論、探求する機会として「都市と人の成熟」をテーマにおき、プロジェクトを継続していきたいと考えました。誰しもにとって成熟していくこと、老いることは自然の摂理であり、年齢問わず人生のどこかの段階で向き合うことです。また人間の生命のみならず、都市、物質的なものも、時間と共に日々変化し、老朽化・劣化していくものです。老いへの関心は生きることへの関心といわれるくらい、街、そして人の本質を考える上で必要不可欠な切り口だと考えました。六本木の街の本質的な課題といえる「都市と人の成熟」について考察し、参加者と共に解釈を広げながらアートプロジェクトとしてひとつのメッセージを考案する予定でしたが、コロナ禍により状況が変化し、過去2回に引き続く3年目の「春」の活動は継続が難しくなりました。