2020年 
紡伝(つむでん)プロジェクト
2020年 
紡伝(つむでん)プロジェクト

3年目を迎えたつむぐプロジェクトは、2020年2月から春の活動を2度行いましたが、「これから!」という時に新型コロナウイルス感染拡大により、コロナ禍の状況が長期化することが想定され先行きが見えず、予定していた計画を継続することが困難になりました。そこでまずは今できることをやるという方針のもと、メールのやりとりを通じて今の状況に対する正直な心境や意見をそれぞれが独自に表現し、そしてコアメンバー各々の思いの丈を伝え合うを機会をつくることにしました。具体的にはメールで質問を投げる、そしてそれに対してコアメンバーが応答する、というとてもシンプルな取り組みです。

やりながら見えてきたこの紡伝プロジェクトは、1回ごとのやりとりを大切にし、そこから見えてきた新たな課題を次に生かしていく方法で3回行いました。そしてプロジェクトを締めくくる第4回目は、オンライン上ではありましたが、久しぶりに参加者が顔を合わせました。事前に参加者には、それぞれ全員分の思いが込められた手書きの文章や写真、絵などが手元に届き、当日各々が自らの手で縫い上げて紡伝プロジェクトの本を完成させました。 自分の手元でそれぞれが綴じた本は、つむぐプロジェクトを通じて出会った私たちのその時の率直な気持ちが紡がれている特別な記憶集になると信じています。

制作ノート
2020年
2月8日 第1回春活動
2月22日 第2回春活動 (当初予定は5月31日まで全11回)
3月31日 活動休息のお知らせ(3月31日メール配信)
<4月7日 第1回緊急事態宣言発令>
4月24日 紡伝プロジェクト~Stay Home Stay Connected~スタート 
対象者:2018年度以降参加したすべてのコアメンバー
9月22日 紡伝プロジェクト 終了
「紡伝プロジェクト~Stay Home Stay Connected~」 概要
〇第1弾(4月24日メール配信)
投げかけの言葉
「皆様が今“ハマっている”」事柄や過ごし方は何ですか? その理由やストーリーも添えて教えてください。」
緊急事態宣言による外出自粛、リモートワーク、直接会える人がほんのわずかという状況で1人1人の日常が一変し、すべての人が今までと違った生活を強いられた時期でした。突如始まったこのような生活の中で、自制することも多い時期だからこそ、いつもとは違った角度から、時間や毎日の習慣、暮らしについて思いを巡らすことも多かったと考えました。そこで、この時期に少しでもポジティブに過ごせるようコアメンバーが励んでいることを共有する投げかけを行いました。
〇第2弾(5月22日メール配信)
「緊急事態宣言があける前日。だからこそ、頭に浮かぶ素直な気持ちや思いを一言で書いてください。そしてもしも理由があれば教えてください。」
制限の多い約1カ月が終わろうとしている日のリアルな感情を表現してもらうために考えた投げかけでした。張りつめていた時期の率直な思いが吐露されました。
〇第3弾(7月27日メール配信)
「 5年後の誰かに見せたい街の姿を写真に捉えてください。そしてその誰かに手紙を書いてください。」
※誰かというのは、自分、子ども、近しい家族、友人、ペットはたまた政治家やアーティストなど誰でも構いません。
コロナ感染や熱中症など夏にかけては一層気にかけることが多く、誰もが緊張で張りつめていた時期でした。少しずつ緊張がやわらぎ、少し思考を未来に向けるために考えた投げかけでした。目の前のことばかりでなく、遠すぎず近すぎない将来のことに思いを巡らせると、今すべきことがむしろクリアになってくるかのように客観的に自身を見つめるような表現がなされています。
〇第1弾~第3弾 回答・表現方法について
パソコン上の活字ではなく個人個人の感情がより伝わるよう、表現の方法について以下のようなお願いをしました。こうすることでコアメンバーそれぞれの個性あふれた表現が集まりました。
「それぞれの質問を、アナログな方法(電子機器以外)で回答・表現してみてください。例えば、手書きコメント、立体、コラージュ、写真、手紙のような形、絵日記的な表現などなど、ご自分の発想でどんな方法でもかまいませんし、サイズもメモ程度でももっと大きくてもかまいません」
〇第4弾(9月22日に実施)
4月より始めた紡伝プロジェクトは第3弾までメールで行ったところ、困難な時期を経験している最中の多様な表現が集まりました。そこでつむぐプロジェクト初のオンライン(一部対面)活動として、あらためてコアメンバーで顔を合わせ、語らいながら、紡伝プロジェクト第1弾~第3弾を各自、本に”紡ぐ”ワークショップを第4弾として行いました。
当日は、あらかじめ冊子づくりの材料を準備し希望のコアメンバーに送り、和綴じという方法で各自がパソコン等の画面上で制作しながら、対話を楽しみました。(一部技術的にオンライン参加が難しかった方は集会室に集まりました。)また活動前半では2回の活動以降開催が難しくなった春活動の締めくくりとして感想を述べあいひとまず終了という形になりました。
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