余裕と品格に溢れた大人の集う街、六本木ヒ
ルズには、上質を知る大人にふさわしい本物
の美しいアイテムが多数並んでいます。
では本物とは何なのか。

余裕と品格に溢れた大人の集う街、六本木ヒルズには、
上質を知る大人にふさわしい本物の美しいアイテムが多数並んでいます。
では本物とは何なのか。

今回のクリエイター連載では、そんな視点
で『Numéro TOKYO』の編集長を務める
田中杏子さんにインタビュー。「常日頃か
ら様々なアイテムを見ている編集長=モノ
選びのプロ」という考えのもと、今回は六
本木ヒルズで見つけた「品格を持った本物
の夏小物」を紹介してもらいました。

今回のクリエイター連載では、
そんな視点で『Numéro TOKYO』の編集長を務める田中杏子さんにインタビュー。

「常日頃から様々なアイテムを見ている編集長=モノ選びのプロ」という考えのもと、
今回は六本木ヒルズで見つけた「品格を持った本物の夏小物」を紹介してもらいました。

Beauti-Full Things AKO TANAKA

Interview

社会をしっかりと考えた上で
作られているもの = 本物

編集長という職業上、さまざまなアイテムを目にし、ピックアップしていく機会は無数にあると思いますが、もの選びのプロとして心がけていることはあるのでしょうか?
田中(以下T:モノを手にするのは、私の中の“何か”に引っかかる部分がある時なのですが、本当にたくさん色々なものを見てきているので、それが何故自分の中で気になるのかが、自分でもよく分からなかったりします。でも改めて考えてみると、形状や色の美しさ、見たことのないデザイン…そういったモノが持つ力に惹かれていると思うんです。同じようなアイテムが並んでいてもまったく目に入らないこともありますし、むしろそういうことの方が多いです。一点一点を細かく見るというよりも、“何か”目に飛び込んでくる部分があるかどうか。それが結果的にモノの持つ力、美しさ、良さなどに繋がっているのかなと思います。
今回は、“品格を持った本物の夏小物”というテーマで六本木ヒルズのショップの中からアイテムを選んでいただきました。田中さんが考える“本物”とはなんでしょうか?
T : 難しいのですが、“本物”って確実にあるんですよね。本物について私なりに考えてみると“ひとりよがりな思いではなく、社会をしっかりと考えた上で作られているもの”が本物と言えるのではないかと思います。例えば、長く続いているブランドが作るものは本物だと思います。「社会をしっかりと考えて作られている=本物」であるからこそ長く愛され続けているんですよね。だからと言って、3年前に立ち上がったブランドが本物ではないのかというと、そうではない。職人や技術を絶やさないよう配慮していたり、地球環境負荷への意識や拘りがあったり、周りや地球のことを考え生まれたものが本物なのかなと思います。今回セレクトしたアイテムもデザインや色が素敵なこともありますが、深く調べていくと、やはり拘りを持って作られたものばかり。なぜ選んだのか納得がいきます。

Beauti-Full Things AKO TANAKA

除菌アルコールを入れても
活用できるのは嬉しいですね

「店舗に並んでいるのを見て、まずシックなデザインに惹かれました。香水を入れて、アトマイザーペンダントとして使用できるのはもちろんですが、ご時世的に除菌アルコールを入れたらウイルス対策アイテムとして活用できるのも嬉しいですよね。細く柔らかいチェーンは、首にかける時も髪に引っかかることもなく、そういった細かい部分にまで気を遣って作られているのも魅力です。このアイテムはゴールドとシルバーがありましたが、私は普段からイエローゴールドやピンクゴールドが好きなので、身につけるならゴールド一択ですね。」

  • Atomizer pendant ¥16,500
    [ADER.bijoux]

BEAMS ROPPONGI

  • Atomizer pendant ¥16,500
  • [ADER.bijoux]

除菌アルコールを入れても
活用できるのは嬉しいですね

「店舗に並んでいるのを見て、まずシックなデザインに惹かれました。香水を入れて、アトマイザーペンダントとして使用できるのはもちろんですが、ご時世的に除菌アルコールを入れたらウイルス対策アイテムとして活用できるのも嬉しいですよね。細く柔らかいチェーンは、首にかける時も髪に引っかかることもなく、そういった細かい部分にまで気を遣って作られているのも魅力です。このアイテムはゴールドとシルバーがありましたが、私は普段からイエローゴールドやピンクゴールドが好きなので、身につけるならゴールド一択ですね。」

職人の技を起用しながらも
モダンな扇子にアレンジされている

「通常、扇子というのは、トラディショナルな空気を含んだものが多いですが、このアイテムはスカーフを使うことで新しい別の価値を生んでいます。使用されているのは、一版ずつ手作業で染め上げる手捺染(てなっせん)という伝統技法を用いて作られたシルクスカーフとのことですが、伝統技法を持ち合わせた職人さんを起用しながらも、洋服にも合うようモダンにアレンジされている部分に気持ちが動きます。形状もすごく拘られていて、センターが高めで全体的に丸みを帯びたフォルムがすごく可愛いです。お友達へのプレゼントにも良いなと思います。」

  • Fabric fan ¥8,580
    [manipuri]

ESTNATION

  • Fabric fan ¥8,580
  • [manipuri]

職人の技を起用しながらも
モダンな扇子にアレンジされている

「通常、扇子というのは、トラディショナルな空気を含んだものが多いですが、このアイテムはスカーフを使うことで新しい別の価値を生んでいます。使用されているのは、一版ずつ手作業で染め上げる手捺染(てなっせん)という伝統技法を用いて作られたシルクスカーフとのことですが、伝統技法を持ち合わせた職人さんを起用しながらも、洋服にも合うようモダンにアレンジされている部分に気持ちが動きます。形状もすごく拘られていて、センターが高めで全体的に丸みを帯びたフォルムがすごく可愛いです。お友達へのプレゼントにも良いなと思います。」

世の中を考えたもの作りで、
さらに魅力を感じました

「リゾートに行くときは勿論、シンプルなワンピースにこれ1つ付けるだけで、グッとお洒落になりますよね。見た目以上に軽く、“夏”を味わえるアイテムだと思います。鮮やかな色合いが目に飛び込んできて“可愛い”と思って選んだのですが、ブランドについて調べてみると、コロンビアと東京に暮らす2人の⼥性が⽴ち上げたブランドで、売り上げの⼀部を製品が創られる地域の⽣活向上や職の安定化サポート、ゲリラ紛争等によって負傷した先住⺠族の義⾜購⼊などに役⽴てている、というバックストーリーがありました。モノを作りながらも世の中のことを考えていると知り、さらに魅力的なアイテムだと感じました。」

  • Necklace ¥25,300 left
  • Necklace ¥45,100 center
  • Necklace ¥29,700 right
  • [enlace]

ESTNATION

  • Necklace ¥25,300 left
  • Necklace ¥45,100 center
  • Necklace ¥29,700 right
  • [enlace]

世の中を考えたもの作りで、
さらに魅力を感じました

「リゾートに行くときは勿論、シンプルなワンピースにこれ1つ付けるだけで、グッとお洒落になりますよね。見た目以上に軽く、“夏”を味わえるアイテムだと思います。鮮やかな色合いが目に飛び込んできて“可愛い”と思って選んだのですが、ブランドについて調べてみると、コロンビアと東京に暮らす2人の⼥性が⽴ち上げたブランドで、売り上げの⼀部を製品が創られる地域の⽣活向上や職の安定化サポート、ゲリラ紛争等によって負傷した先住⺠族の義⾜購⼊などに役⽴てている、というバックストーリーがありました。モノを作りながらも世の中のことを考えていると知り、さらに魅力的なアイテムだと感じました。」

女性の気持ちに寄り添って作られた
日本ならではのランジェリーです

「背中の見え方にすごく拘ったアイテムですよね。背中が開いている洋服を着なければいけない時に、とても重宝すると思いました。背中って普段見えている部分ではないけれども、大人の女性であれば見えないところにも気を配っていたいですよね。決して見せる必要はないけれども、見せる機会がある時にもきちんと対応ができる。繊細なレース、パッド付きという機能性など、使う女性の気持ちに寄り添って作られた日本のブランドならではのランジェリーです。海外だとこんな細やかなディテールが施されたアイテムはあまり見かけないですよね。素晴らしい仕上がりだと思います。」

  • Camisole ¥9,460
  • [AROMATIQUE]

DESIGNWORKS deuxcotes

  • Camisole ¥9,460
  • [AROMATIQUE]

女性の気持ちに寄り添って作られた
日本ならではのランジェリーです

「背中の見え方にすごく拘ったアイテムですよね。背中が開いている洋服を着なければいけない時に、とても重宝すると思いました。背中って普段見えている部分ではないけれども、大人の女性であれば見えないところにも気を配っていたいですよね。決して見せる必要はないけれども、見せる機会がある時にもきちんと対応ができる。繊細なレース、パッド付きという機能性など、使う女性の気持ちに寄り添って作られた日本のブランドならではのランジェリーです。海外だとこんな細やかなディテールが施されたアイテムはあまり見かけないですよね。素晴らしい仕上がりだと思います。」

立体的な構造をしているので
重宝しそうです

「六本木ヒルズには、様々な靴が並んでいますが、“夏”らしくあえてサンダルをセレクトしました。これも日本のブランドなんですよね。サンダルって素足を出しているのでエアコンが強かったりすると冷えるんですが、このエコファーが緩和してくれそうです。普通のビーチサンダルだと、街中を歩くにはカジュアル過ぎて浮いてしまいますが、このサンダルなら街に馴染みますし、厚底なので背丈も高くなりそうです。足元のオシャレが決まらないと一日中気分が憂鬱なので、靴はすごく大切なアイテムです。デザインも素敵だし立体的な構造をしているので、重宝しそうですね。」

  • Sandals ¥19,800
  • [CAMINANDO]

Plage

  • Sandals ¥19,800
  • [CAMINANDO]

立体的な構造をしているので
重宝しそうです

「六本木ヒルズには、様々な靴が並んでいますが、“夏”らしくあえてサンダルをセレクトしました。これも日本のブランドなんですよね。サンダルって素足を出しているのでエアコンが強かったりすると冷えるんですが、このエコファーが緩和してくれそうです。普通のビーチサンダルだと、街中を歩くにはカジュアル過ぎて浮いてしまいますが、このサンダルなら街に馴染みますし、厚底なので背丈も高くなりそうです。足元のオシャレが決まらないと一日中気分が憂鬱なので、靴はすごく大切なアイテムです。デザインも素敵だし立体的な構造をしているので、重宝しそうですね。」

品格を持った本物の夏小物を選んでいただきました。このように様々なアイテムが揃う六本木ヒルズですが、普段から行かれますか?
T : はい。ヒルズカードも持っていて、週一で行っています。森美術館も新しい展覧会があれば必ず行きますよ。好きな場所です。CLASSICS the Small Luxuryというお店にもよく足を運んでいて、イニシャル入りのハンカチを作って、よく友人などにプレゼントしています。
六本木ヒルズのイメージを教えてください。
T : 美術館、展望台、飲食店、ジム、庭園など、本当にいろんな施設がありますよね。複合型施設としてのはしり的場所かなとも思います。2009年に現代アーティスト・ヤノベケンジさんの「トラやん」という火を噴く巨大ロボット(体長7.2m)の展示があり、実際に火を噴くイベントがあったのが印象深いんですが、こんな尖ったことができる場所って他にあまりないですよね。アートやカルチャーにも寛容的だなと思います。街や文化を創ることを大前提として様々なことを発信していますよね。信頼のおける場所だと思います。
依然コロナ禍ではあるものの、社会に出る・人とコミュニケーションをとる、という動きが徐々に再開されてきていますが、そのような場面においてファッションはどのような存在でしょうか?

T : “いきなりパーティーに行く”というのは、現実問題イベントもまだあまり無いですし、沢山の人との交流も久しぶりでハードルが高いと思うんですけど、“目の保養にウィンドウショッピングでもしようかな”くらいのライトな気持ちを初動にするのは良いかもしれないです。

少し外に出ると、お店の人とのコミュニケーションや意外な発見があったり、欲しいかも、というものに出会ったり。そうすると、折角これを買うならあの人に会いたいなとか、そういう気持ちに繋がっていくと思います。私もコロナ禍で、まったく買い物をしていない時期もありましたが、ひとつでも新しい何かを手に入れると着たくなるし、楽しみたくなるし、誰かに会いたくなります。

今回、六本木ヒルズを回らせていただいて、こんなにも色んな良いものがあるのだなと発見し、多くの出会いがありましたが、本来ファッションとはそういうもの。気張った洋服でなくても、今回紹介した夏小物のようにちょっとした新しい小物を身につけるだけで、気分は上がりますので、是非ファッションを楽しんで欲しいですね。

  • 表示されている価格は全て税込です。
  • 掲載情報は2022630日現在の情報となり、
    内容は予告なく変更になる場合がございます。

田中 杏子

スタイリスト、編集、ファッションディレクターなど様々な立場から雑誌や広告に携わり、2005年に『Numéro TOKYO』編集長に就任。独自の視点で日本のファッションシーンを牽引し続けている。