Interview
ブルゾンを着る感覚で
スーツを楽しんでほしい
- 5つの“遊びの利いたドレススタイル“を提案していただきました。日頃からスーツを愛用されている三田さんですが、近年のスーツにはどんな傾向があるのでしょうか?
- 三田(以下M):年々シルエットがタイトになっている傾向があります。一方で、コロナによってスーツを着る場が減ったので、柔らかい素材を使っていたり、ウエストがゴムになっていたりと、動きやすさを重視した作りのカジュアルスーツの需要も多く、様々なブランドから多くリリースされています。コーデュロイなどありそうでなかったセットアップも多いですね。“細さ”と“動きやすさ”が今のスーツのキーワードだと思います。
- 今回提案していただいた5つのスタイルではどのようなことをポイントとされていましたか?
- M : “スーツをどう崩すか”が今回のテーマだと考えていたので、あえてネクタイを入れないようにした上で、カジュアルにしながらもスーツのフォーマルさを出すことにこだわりました。合わせるアイテムを足し引きすることで、オンにもオフにも着回せるバリエーションが生まれるスタイリングを目指しました。まずはカジュアルから入って、スーツの楽しさにハマってほしい。もっとブルゾンを着る感覚でスーツを着てほしいんですよね。六本木ヒルズにはそれを叶えてくれるアイテムが多いです。
- 三田さんの考えるスーツの魅力は何でしょうか?
- M : 洋服とスーツは別のものだと思っています。実は自分に合ったスーツって、動きやすいし疲れないんです。着る時にその所作が多い分、シャキッとした気持ちになり、スイッチが入ります。ルールが多い分、ルールの範囲で楽しむこともできるけど、ルールを度外視したっていい。アメリカン、ブリティッシュ、イタリアンなどいろいろなスタイルがあり、ディテールや素材も選べて、オーダーで作れる。体の一部と言っても過言ではないほど、わかりやすく自分のスタイルを表現できるものですね。色、ネクタイの結び方、ボタンの留め方など、遊び方もいろいろありますし、シャツ、時計、靴、ネクタイなどこだわればキリがない。知識があればあるほど深みが出るので、普通のカジュアルウェアより楽しめる幅は広いんです。スーツスタイルは本当に面白いですよ。